境界標について
境界立会について
境界立会とは、土地の境界線を、隣接地の所有者同士が現地で確認し合い、境界標を設置するために行うものです。
お隣り同士がお互いの財産を守り、平穏で心豊かな暮らしを続けていくためにも、境界の確認はとても重要な意義を持っています。

土地を測量する場合は、境界の四隅も含めたその土地に隣接するすべての土地の所有者の方、
もしくは管理者の方との相互確認が必要です。
※分筆などを目的とした測量の場合でも、分筆予定地の元地と境界が接していた場合には
元地の境界との境界立会をお願いすることになりますので、ご協力お願いいたします。

既設の境界杭等が存在する場合にも、その境界について、関係者の方々がお互いの境界として
認識しているのかの再度の確認が必要です。
※境界標が現地に存在していたとしても、以前に立会確認した書面を作っていなかった場合には、再度の
境界立会が必要になります。

道路・水路に接する土地の測量をする場合は、「道路・水路の境界立会」が必要です。
- 1.隣接土地所有者の方の立会いを求める場合
- 測量地と道路・水路との境界線は、隣接地の道路・水路との境界にもなり、影響するから。
- 2.対面土地所有者の方の立会いを求める場合
- 測量地と道路・水路との境界が道路・水路の規定幅員の起点となり、対面地と道路・水路の境界に影響するから。

境界標の意義

土地の境界標とは、一筆の土地の境の屈曲点に設置された標識のことで、その土地の所有者が排他的に使用することができる範囲を、客観的に定めたものです。
境界標が設置されている所はともかく、樹木や板塀などが境界とされている所もあり、おおよその位置は分かっていても、伐採や塀の作り替え、所有者が代わるなどで、正確な境界点が分からなくなり、隣地の方とトラブルが起こる場合もあります。
境界が不明ということは、その土地が現地において特定できないという事です。あなたの大切な財産を管理するためには、境界点に標識を設置し、維持管理することが大切です。
自分の土地は自分で守る
自分の土地は登記されているから、大丈夫だと考えている人が多いようです。
ところが、現地に境界標が設置されていなかったばかりに、お隣りとの付き合いが不仲になってしまったり、紛争にまで発展してしまうと事態も発生しています。
境界標識や測量図面等は、物理的にも精神的にも、大きな支えになります。
境界標を設置するメリット
境界紛争がなくなります

境界標が現地にしっかり設置され、図面や資料で客観的に認識も出来る形式に
なっていれば、境界紛争は起こらないはずです。
また、境界標の設置のために行う、土地家屋調査士という、公正な専門家を間に
挟んだ境界立会を行うことによっても、未然に境界に関する紛争を防ぐ事が
できると思われます。
土地の管理を所有者本人で行うことができます

自分の財産は自分で管理したいと考える人も多いことでしょう。
しかし、境界標を設置していなかった場合には、境界が不明瞭となってしまい
しっかりと管理を続けることができません。
境界標をきちんと設置してきちんと確認さえしておけば、土地の管理や維持を、
ご本人や、そのご家族で代々やっていく事も可能になります。
費用負担の軽減になります

測量をして永続性のある杭を設置することは、木の杭で代用したり塀などを
境界にしたりするよりも、たしかに費用は高くなってしまいます。
しかし、長期的に考えれば、将来的に腐食をしたり取り壊されたりして亡失して
しまった場合に、再度測量をして時間や費用をかけて復元することを考えれば、
はるかに低廉になります。
取引や相続が迅速に行えます。

もし将来的に、土地を譲渡したくなったり、相続等が発生して土地を分割することに
なった場合にでも、前もって境界標が設置してあり、図面や資料さえ残っていれば、
手続きも早くなり、費用も低廉に抑えることができます。
境界標がなかった場合には、分割前の土地の全体を測量し、分筆前の土地でも
境界立会をする手間や費用が掛かってきてしまいます。
地図作りの布石となります

日本の地図作りは、諸外国に比べて遅れています。
将来国が体系的な地図を作る事になった際にも、境界標は必要不可欠となります。
つまり、境界標を設置するという事は、あなたが地図づくりに参画することになります。